迷ったけどやっぱり触れなきゃいけないワンフェス2025冬 入場トラブル
いや〜今回もワンフェス行ってまいりました！
今回はワンフェスの一部始終をリポート！
のはずだったんですが
少し迷ってやっぱり触れなきゃいけないと思いまして
今回のワンフェス2025冬閉会後に海洋堂の宮脇センムからワンダーフェスティバル公式として
会場入場時に不手際があったということで主催者として異例の”お詫び”コメントが出されました。
そのワンフェス公式からのコメントです。
※一部過去のワンフェス画像を使用しています。
【お詫び】ワンダーフェスティバル2025[冬]にご参加の皆様へ
去る2月9日に開催いたしました ワンダーフェスティバル2025[冬] におきまして、入場時の誘導に不手際があり、ご参加の皆様を長時間お待たせする事態となりました。
楽しみにお越しいただいた皆様に、多大なるご迷惑とご不便をおかけしましたこと、不公平感を与えてしまったことを、心よりお詫び申し上げます。
今回の遅延は、優先入場券をお持ちのお客様の待機列の形成に不備があり、適切な順番でのご案内ができず、再度お呼び出しを行う必要が生じたことにより、それに関連して入場に関する誘導等が連鎖的に破綻したことによります。
事前の運営体制の準備・確認が不十分であったことを重く受け止め、深く反省しております。
本件を踏まえ、
・待機列の形成など入場方法の抜本的な見直し
・入場経路、集合場所など案内方法の見直し
・スタッフ間における徹底的な事前シミュレーション
など、再発防止策を講じ、次回開催よりスムーズな運営を徹底してまいります。
尚、現状、ワンダーフェスティバルに対する皆様のお叱りや様々なご意見をいただいており、真摯に受け止めております。実行委員会の組織の見直し、意識改革を行い、主催者として原点に立ち返り、あらためて皆様に「参加してよかった」と思っていただけるワンダーフェスティバルを目指し、スタッフ一同尽力してまいります。
改めまして、皆様にご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。
2025年2月12日
ワンダーフェスティバル実行委員会
代表 宮脇 修一
ワンフェスってなに？当日版権？ガレキ？
同じコメントがXにも投稿されており、返信という形で多くの方からコメントが寄せられていますのでそちらもまとめました。
そちらの紹介の前に「ワンフェスってなに？」という方や「聞いたことはあるけど行ったことないよ」という方のためにワンフェスについてご説明します。
ベテランの方はよくご存じだと思うので聞き流してください。
正式名称はワンダーフェスティバル。
冬と夏の年2回開催されて、幕張メッセでの開催が通例となっています。
幕張メッセの１ホールから８ホールまでの広大な会場に
企業ブース
コスプレ会場
ディーラーブース
それからいわゆる18禁コーナーもあります。
名実ともに造形物関連イベントでは国内最大級、世界屈指の規模となります。
公式によると2024年の冬は総参加人数という言い方で37,650名が参加しました。
約37,000人といわれてもピンとこなかったので参考まで調べましたら、
さいたまスーパーアリーナの収容人数がちょうど37,000人
ほっともっとフィールド神戸が35,000人です。
この規模を満員にした人数が歩き回りますので規模感かなりとんでもないです。
そしてそのワンフェス会場でなにが行われているかというと企業ブースでは新製品のお披露目や一部販売、トークイベント、サイン会など。
コスプレ会場では文字通りレイヤーさんが様々なキャラクターのコスプレをしています。
今回、調べて知ったんですが、造形物の祭典ということでワンフェスのコスプレは他のイベントでは許可が下りにくい長得物や大きな造作物まで許可されているとのことです。
ディーラーブースと18禁コーナー、この一般ブースが最も出展数が多いんですが、個人レベルから企業まで、当日版権を取得したディーラーがガレージキットを販売、陳列しています。
まずディーラーとはワンフェスに出展しているブースの主、展示者です。
当日版権とは、アニメやマンガ、ゲームなどに登場するキャラクターの版権をこのワンフェスの開催日のみ許可し、各ディーラーが販売可能にしたシステムです。
もちろん事前申請などの準備が必要ですが、この当日版権のおかげでマイナーなキャラクターや製作者の個性が際立った独自の趣向のキャラクター造形物を販売・購入することができます。
会場には当日版権以外のものもありますが、やはりワンフェス会場に行く醍醐味はこの日だけ解禁される当日版権モノを見て、購入できるところだと思います。
そしてそれらの当日版権などを取得した少数生産、独自の造形物やキットをガレージキットといいます。個人がガレージで作るようなキットということでガレージキットと言われ、略して「ガレキ」と呼ばれています。
ワンフェス会場で一体何が起きていたのか？
さて、ここまで一気にご説明しましたが、今回ワンダーフェスティバル2025冬で異例のコメントが発表された理由、会場でいったいなにが起きていたのか、当日、来場者の方からお聞きした話やXなどのSNS、それからわたくしも実際に会場にいた身としてその肌感覚を交えてお伝えします。
まずは結論からいきましょう。
宮脇センムからのコメント通り、ひとことで言うと入場時の不手際、段取り不足がありました。
ここでいう入場とはいわゆる来場者の方々の入場のことです。さきほど37,000人ほどの総参加者とお伝えしましたが今回も同じくらいの規模だとすると30,000人ほどが一般の来場者と思われます。
その人数が動くわけですから、入場については混乱・事故などを防ぐ上で非常に重要となります。
そして、この入場についてもう一つ重要な要素があります。
それは
入場の早さ＝ガレージキットの購入ができるかどうか
という問題に直結するんですね。
ガレージキットは少数生産です。
そして当日版権モノは今日、この場所でしか手に入りません。
つまりお目当てのガレージキットを手に入れるためには一刻も早く会場に入り、売り切れになる前に購入しなければなりません。
入場チケット券種は細分化している
かくいう私はワンフェスに行って目当てのキットが購入できたことはほぼありません。
とはいえ、会場を回っていると知らなかったキットがあったりして結局いつもなにかしら買ってしまいます。
話を戻しまして、そういった来場者の方々の「ガレキがほしい！」という熱い思いを反映して、チケット券種が複数発売されました。
まずは優先入場券
こちらは開場10時に対して８時に集合。整理番号1～1000番までの区分と８時20分に集合、1001番以降の二区分になっています。
お値段なんと税込み7500円
う～ん、ガレキ一個買えますね
それから前売り券
こちらは3500円でちなみに当日券は4000円
前売り限定でアンダー22入場券
こちらは２２歳以下が対象で税込み2200円。
当日券はなし。
午後割り券
午後１時から入場できる午後割り券もあり、お値段2300円で前売りのみ
まぁチケットだけでこれだけの券種があって、前売り限定だなんだとなかなか難しい。
で、一番問題になったのはもちろん優先入場券です。
注目は８時集合という点。
会場オープンは10時ですので、ただでさえ２時間待つわけです。
映画一本見れますね。
それでここから聞いたお話なんですが、２時間並んでいざ入場時間が近づいて来たところで、運営スタッフの方が１番から順番に番号を呼び始めたそうなんですね。
なんと列を番号順に並びなおし始めたらしいんです。
ここでみなさん
「おいおい、マジかよ！」
となったわけです。
想像してみてください。
前売りチケットに7500円払って、朝から2時間待ったわけです。そしていざ入場時間ですよ。
ここまで黙って待ったのも、高額なチケットを購入したのも
すべては
お目当てのあのガレキをなんとしてでも入手したい！
その一心です。
「よ～し10時だ！入るぞう！」と思ったところで、誘導の方が「１番の方～」って呼び始めたんですよ。
列作り直しですよ。
現場で並んでた方は
２時間あったんだから
番号順の列なんかいつでも作れただろ
準備できただろ
早く入場させてくれ！
と。
その通りですね。
で、さらに
９時からご案内のA区分
10時からご案内のB区分
11時からご案内のC区分
に分かれていたんですが、最初がダメだったせいで連鎖的に後の案内も破綻してしまったようでB区分よりC区分の方が入場早かったなんてこともあったみたいです。
さらにその間、アナウンスが非常に少なくて、なにがどうなってるか全くわからないまま待ち続けたそうです。
そりゃ～不満も出るわな。
というかよく暴動起きなかったね。
悲しい話もありまして並んでる最中にお目当てのキットが完売した情報が入ってその方は列に並んだだけで帰ったそうです。チケット代が…悲
その時ディーラーは？
実は会場内にいた私どもディーラーも異常を察知してまして、いつもに比べて明らかに入場者が少ないんですよ。
昼前くらいまで会場内が空いてたんで不思議だね～なんて話してたんです。
それから、いつもだと開場の10時だよってアナウンスが会場に流れて、ディーラー誰彼となく拍手が巻き起こるんです。
前回、その光景をみて自分はけっこう感動しちゃって、こういう趣味の人ってけっこう一匹狼というか没交渉な場合も多いんですがこの拍手を聞いたとき一体感があってすごく良かったんで今回も楽しみに動画用にカメラ構えてたんですがいつの間にかなし崩しに始まっちゃってました。
そして、ディーラーさんって申請出して数万円払って、元がとれるかもわからない出品をして、一日ブースにいるわけです。模型やプラモデル好きが昂じてディーラーになったって人ばっかりだと思うんですよね。
そんなある意味一番お金出して、ガレキ好きな人達なのに、今回から午前中の買い物は禁止となりました。まぁ、ディーラーダッシュとかダミーディーラーはもちろんダメですけど、午前中買い物禁止はちょっと厳しすぎないかと思います。
で、前日搬入時にアナウンスが入ったらしいです。
「ディーラーはホストとしてしっかり来場者を迎えるように」と。
これもディーラーさんにとってはかなり違和感があったようで、会場に遊びに来てる来場者の方とディーラーって立場の違いこそあれ、模型や造形物のいちファンであることに変わりはないと思うんですよね。
ひとつ違えば、買う側だし、作る側だし、売る側だし、みんなその時の立ち位置次第でどこの属性も持ってる広い意味で仲間だと思うんです。
しかしアナウンスでは、ディーラーは来場者をもてなせという風に聞こえたと。
ディーラーは対価を受け取ってますが、仕事ではないという人がほとんどだと思います。資金については持ち出しの人もたくさんいるでしょう。
そうした中でブース設営時のアナウンスはディーラーに過度の要求だったのではないかと思います。
会場の声
Xのコメントを見ますと、今回の入場の段取りをみて「もうワンフェス行かない」という人や優先入場と通常チケットの差額分、あるいはチケット全額を返金してほしいとか、会場内だけじゃなくて会場にたどり着くまでのインフォメーションもひどかったという声もありましてディーラー入り口もまぁまぁわかりづらかったなと後から思い出しました。まぁいろんなお話が出てました。中には前々から似たようなもんだよなんていうコメントもありました。
おそらく私が見たり聞いたりした以外にもいろんなことが起きていたのではないかと想像します。
そして中には改善案を出されてる方もいましたね。これってワンフェスへのエールだと思うんですよね。
中には積極的に応援してるからこれからもワンフェスがんばってくれ！という声もありました。私もこうやって記事を上げてるからイイ子ぶってるわけじゃなくて今回の件はしっかり統括して必要があるなら補填や救済措置なども行って次回がんばってくれと言いたいです。
けっこう深刻 ぜひ立て直してほしい
ワンフェスが巨大すぎてなくなるなんて思えないかもしれないけど、もしこのワンフェスがなかったら間違いなく模型・造形業界はすたれていくと思います。やはり愛好家、ライトファン、マニアが模型・造形物の最前線に触れられる機会って貴重だと思います。
ホントに今回入場であおりを食った方には大変お気の毒でした。やっぱりいやな記憶って残りますからね。
運営サイドにはどうにか立て直してほしいです。
今後のワンフェス
ホントはね、ワンフェスのリポートを上げるつもりだったんですが、今回の件に触れたら止まらなくなっちゃってこんな風になりました。
転売ヤーとかダミーディーラーなんかもチケット高騰の要因のひとつ、ひいては今回の件の遠因だと思うのでこの辺も強い措置が必要でしょうね。皆さんはいかがお考えでしょうか。
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