シティーハンター劇場版をドコで観るか?
「劇場版シティーハンター 天使の涙 エンジェルダスト」の公開が決まり嬉しいことこの上ない今日この頃。
突然の質問ですが、アナタはシティーハンター劇場版をどこの劇場でご覧になりますか?
シティーハンターといえば黄金期の週刊少年ジャンプの錚々たる連載陣の一角を担った名作です。
新宿を舞台にスイーパー(非合法な始末屋・ボディガード)として活躍する冴羽獠と槇村香を中心とした個性豊かなキャラクターの物語です。
こう書くとなんだかマジメそうな感じですが、実際はギャグと掛け合いが満載の軽快な漫画です。
ワタシはシティーハンターが大好きで、ジャンプも毎週買ってましたし、コミックも全巻揃えて、リアルタイムはもちろん夕方の再放送のアニメも観てました。
シティーハンターは新宿が舞台というリアリティをもった最初期の漫画だった
今にして考えるとシティーハンターが画期的だったことのひとつに新宿という実在の街を舞台にしたことだと思います。
当時、少年ジャンプで具体的な地名と連動させてストーリーが進行していたのはこち亀とジョジョくらいでしょう。
(奇しくもこち亀もシティーハンターもジョジョも少年ではなく大人が主役・主要キャラというところが共通しています。)
魁!男塾とかドラゴンボール、聖闘士星矢、きまぐれオレンジロードとかみんななんとなくモチーフはあるんだろうなという感じはあるのですが具体的な地域に限定していませんでした。
今でこそ「エヴァンゲリオン」の箱根(新第3東京市)とか天竜鉄道、「君の名は」の都内各地とか、ガールズアンドパンツァーの大洗とか場所や地域とのコラボは珍しくないです。
アニメ作品にリアリティをもたらす手法として具体的な場所や地名を使うことは「聖地巡礼」といった新しい楽しみ方も生み出しました。
そしてその先駆けとなったのが1985年連載開始のシティーハンターだったと思うのです。
当時はアニメも漫画も子供が見るモノという意識が大勢だったと思います。
そこに新宿という実在の街を設定することで、いまも新作を作ることができる作品の力を生み出したと感じます。
シティーハンターをジャンプで読んでいた子供たちが、大人になりいま劇場版の製作に携わっている方々もいらっしゃると思います。
そういうことまで考えるとなんとも胸が熱くなります。
かつての新宿はヤバい街だった
ちなみに1985年〜頃の新宿は今みたいにキレイでも安全でもなく、とても危ない街でした。
ワタシは新宿始発の某私鉄沿線に住んでいるので新宿自体は馴染み深いのですが、歌舞伎町などはよほど用がない限り足を踏み入れることはなかったですね。学生でしたしね。
当時、歌舞伎町というか新宿でのコワいエピソードは私の周りにもけっこうありました。
ある友人はいかがわしいビデオを買いに行って(歌舞伎町にはそういうお店がけっこうあった)、ヤ○ザ屋さんにその店で2時間監禁されたり、ある友人は飲み屋に入ってボッタクられたり、ケンカに巻き込まれたりと…
逆にキレイなオネイサンから良い目に合う奴もいたりしてそれはそれはうらやましかったです。
ちょっと話がそれましたが、シティーハンター連載時の新宿は危険な街でもあると同時にギラギラした魅力も放っていました。
依頼の時は掲示板に「XYZ」
シティーハンターへ依頼をするときは新宿駅の掲示板に「XYZ」と書き込みます。
(XYZはアルファベットの最後の3文字で「もう後がない」のサイン)
いまやスマホ・タブレット全盛の時代で、掲示板と聞くと2ちゃんや5ちゃんといったデジタルなものしか浮かばない方も多いと思いますが、当時は新宿と言わず、ある程度の規模の駅には黒板でできた掲示板があったんですよね。
チビたチョークが置いてあって、時間と待ち合わせ先とか「先に行く」とか書き込んでおくというなんともアナログな「一か八かシステム」でしたね。
ワタシなんぞはオタクソガキでしたから、新宿に行くと掲示板にこっそりと「XYZ」と書き込んで喜んでおりました。
行くとたまに先に「XYZ」と書いてあったりして、こんなことをふざけて書くのは自分くらいだろうから、「コレマジに依頼じゃね?」とか言って遠くから掲示板を見張ってるなんておバカをしたこともありました。
そんな感じで漫画の世界と現実世界がリンクするような体験を初めてさせてくれたのが、シティーハンターです。
新宿でシティーハンターを観るとカタルシス!
それでワタシのようなシティーハンター好きの皆さんにおすすめしたいのが、シティーハンターを新宿で観るというアソビです。
本当にたまたまだったんですが、前作の劇場版「シティーハンター 新宿プライベートアイズ」を新宿の劇場で観たんですね。
映画自体は往年のシティーハンターそのもので妙なアレンジもなく、Get Wildが流れまくってキャッツアイも出てきたような記憶がありますが、ファンサービス満点の内容でした。
で、その前作のシティーハンターを観終わって、ひとり劇場を出るともう夜で、新宿の高層ビルやネオンを眺めたらすごくキレイに見えたんですよね。
雑踏や車の音、キラキラしたネオン、道行く大勢の人、顔を上げると遠くに高層ビル…なんだか子供の頃に感じた獠と香がひょっとしたら新宿にいるかもしれないという気持ちと自分もずいぶん大人になっちゃったなぁという相反するような気持ちで感慨深いと言いますか、なんとも言えないカタルシスを感じました。
Get WildよりStill Love Herがアタマの中で流れてましたね。
新宿の場合は、あんまり聖地巡礼的な楽しみ方は向いていないかもしれません。
というか新宿が舞台ではありますが、劇中で意外と具体的な場所は出てこないです。アニメだとMy Cityっぽい建物が描いてありましたが、それも今はないですからね…。
でも新宿という街全体が放つ独特の雰囲気を鑑賞後の余韻として味わういうのはとてもおすすめです。
エンジェルダストというキーワードも楽しみ
シティーハンターを新宿で観るというアソビ、昔観た、読んだあのシティーハンターの面白くもセンチメンタルな感傷にふけってみるのもイイと思います。
今回、テーマがタイトルにもある通りエンジェルダストを扱うようですのでファンの琴線に触れるものになることでしょう。
エンジェルダストについてもちょっと書いてみましたのでよろしければそちらもご覧ください。
エンジェルダストが胸熱すぎて 劇場版「シティーハンター 天使の涙 エンジェルダスト」
グッズ買っちゃうんだろうな~。
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